代表理事ブローハンより新年のご挨拶
Problem
妊娠している
かもしれない。
でも、バイトも
解雇されて
お金もなくて…
施設を出た後、
仕事を始めたけど
人間関係がうまく
いかず2週間で退職。
今は公園で
野宿している。
家族からの暴力で
家を出たけど、
行く当てがない
前科があるから、
どこも雇って
くれない…
私たちの支援を必要とする若者たちの背景はさまざまですが、共通する課題があります。
それは、成長期に安全で安定した環境で過ごすことができなかったという点です。
虐待やネグレクト、貧困など、さまざまな理由により、
他者との信頼関係を築く経験や、自己肯定感を育む機会に恵まれなかった若者たちです。
過去の経験から、対人関係における不安や緊張、トラウマといった精神的な不安を抱えています。
また、基本的な生活習慣や金銭管理、約束を守るといった
社会で生きていく上で必要なスキルを学ぶ機会も限られていたことも少なくありません。
そのため、社会への巣立ち後、 人間関係や生活に困難を抱え離職・退学し、
そのまま引きこもり状態になってしまうケースも少なくありません。
私たちが向き合う若者たちは、
誰もが当たり前のように経験するはずの『育ちの機会』を奪われてきました。
自分にはどうしもない過去の経験が原因で、社会で生きづらさを感じ、孤立してしまいます。
私たちが支援している若者には、さまざまな背景があります。
特に、児童養護施設や里親のもとを離れた若者・家庭等に居場所がない若者・刑務所から出所、
または自立更生を目指す若者です。
エピソードとともに、若者が置かれている状況ご紹介します。
児童養護施設や里親の
もとを巣立つ若者
児童養護施設を退所後、寮付きの仕事に就きました。でも、もともと好きな仕事ではなかったこともあり、人間関係がうまくいかず、2週間で退職。寮も出されてしまいました。友達の家に居候しましたが、関係が悪化して追い出され、ネットカフェで1週間。
今は手持ちが2000円しかなく、公園で野宿しています。
保護者のない児童や、保護者に監護させることが適当でない児童を、公的責任で社会的に養育し、 保護するとともに、養育に大きな困難を抱える家庭への支援を行うことを「社会的養護」といいます。 社会的養護のもとで育った若者たちの多くは、18歳から22歳ごろにかけて施設や里親のもとをを離れ、一人で生活しなければなりません。
しかし、就職や進学をしても、退所後一人暮らしを始めた途端に精神的に不安定になり、離職または退学してしまう若者たちがいます。
高卒就職率
全国平均
約14%
退所者の高卒
就職率
約60%
多くの若者が大学への進学ではなく、就職を選択しています。金銭面の課題を理由に進学を諦める児童が多い現状です。
大学の
中退率
約20%
2年以内の
離職率
約70%
生活費稼ぎのアルバイトで学問と両立ができなかったり、人間関係づくりの困難や精神疾患の発症や悪化により中退率・離職率が高くなる傾向にあります。
家庭等に居場所がない若者
同居している彼からのDVから逃げてきました。埼玉の祖母を頼ろうと思いましたが、生活保護受給中の祖母は歓迎してくれません。
もしかしたら妊娠しているかもしれないけど、バイトも解雇されてお金も全くなくて、どうしたらいいかわかりません。
家庭内暴力やネグレクト、経済的困窮など、さまざまな理由で家庭に居場所がない若者たちがいます。
家族という最後のセーフティネットを失った彼らは、住む場所も、頼れる人も、明日の希望も見いだせない状況に追い込まれています。
15.2万人
4.2万人
推定11.3万人
刑務所から出所、または
自立更生が必要な若者
特殊詐欺で逮捕され、刑期を終えて出所しました。
「まずは仕事」と面接に挑みましたが、すべて不採用となってしまいました。
家族とは縁が切れてしまっているので、誰も頼ることができません。
自分が悪いのは分かっているけど、これからどうすればよいのでしょうか…。
更生の意欲はあっても、前科という事実が就職の壁となり、経済的自立が困難になっています。
住居や就労の機会を得られないことで、再び違法な行為に手を染めてしまうリスクも高まります。
放置しておくと
負のスパイラルに
#抱える問題の解決
生活支援
#踏み出す準備
居場所・巣立ち支援
#一歩踏みだす
就労・住居支援