社会的養護に関する雑誌「wacca」を創刊しました!

コンパスナビニュース

2018/11/29

コンパスナビでは11月下旬、社会的養護に関する雑誌「wacca」を創刊しました。

ユース(施設卒園者)が主役

コンパスナビでは11月下旬、社会的養護に関する雑誌「wacca」を創刊しました。記念する創刊号の表紙を飾ったのは、コンパスナビと一緒に活動しているユース(施設や里親出身の若者たち)の二人。一人は映画監督や絵本作家として活動している西坂來人さん。福島県の児童養護施設出身の彼の手がけた作品は海外でも賞を取るなど素晴らしい作品ばかりです。また、絵本作家としては、児童養護施設等を回り、子どもたちと一緒に絵本を作る活動をしています。

もう一人は山本昌子さん。乳児院から施設で育った経験を持つ山本さんは、自身が成人式に晴着が着れずに寂しい思いをしていたときに、先輩が晴着を着させてくれて写真を残してくれたという経験をしました。この先輩からいただいた「感動と感謝」の気持ちを伝えたいと考え、その先輩の愛称「あちゃ」をいただき、「ACHAプロジェクト」と名付け、これまで約40人の施設や里親出身の子どもたちに、女子は振袖、男子は羽織袴を着て写真を撮りました。

誌面ではその他に、京都の中小企業家同友会が行っている、児童養護施設の子どもたちの職業体験の活動の様子や、コンパスナビが主催しているイベントの紹介、支援団体、支援企業の紹介も掲載しています。ぜひ、お手に取りお読みいただけましたら幸いです。

waccaの意味

誌名にもなっている「wacca」とは、施設等出身の若者たち「ユース」が施設に赴き、施設の子どもたちと触れ合う活動をすることです。そして施設を巣立ったら、今度はユースとして施設に赴き、自分のこれまでの経験や施設の外に出たからこそ伝えられることなどを話し、そして寄り添う。こういった施設卒園者たち自らの支援の輪を、「輪っか=wacca」と呼び、この活動を「waccaプロジェクト」と呼びます。
施設を出た若者たちほぼ全員が、「孤立感を感じた」と話しています。また私たちのように支援する側も、各々が独自の支援を展開し、時に支援を競い合うケースもあり、本来手をつながなければならない支援も「孤立している」と考えています。
近い将来、施設や里親を巣立った全員がこのwaccaに加わる流れができたら、孤立感を減らし、またこうやってユースたちがまとまることで、私たち支援者も手をつなぎやすいと考えました。若者と支援者の孤立を防ぎ、「必要なとき」に、「必要な人」に、「必要な支援」が届けられる本当の意味でのwaccaの形を目指していきたいとコンパスナビでは考えています。

雑誌waccaはどうやって手に入るの?

コンパスナビ事務局にお気軽にお問合せください。お名前、ご連絡先など必要事項とともに必要冊数も含めてご記入いただけましたら、お送りいたします。

不定期に発行していきます。